2010年 03月 23日 ( 1 )

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「淺野潜さんと映画を楽しむ会」
先週の月に一度の映画会、友達と会う約束が急遽昼ご飯に変更になり諦めていた映画会に参加、今月は大島渚の「戦場のメリークリスマス」

1983年に封切られたときはデビッド・ボーイが好きで見に行ったのだが、20年以上経つとストーリーやシーンをほとんど忘れていて始めての感覚で見られるのは得した感じ・・・うん?

映画より坂本龍一の音楽の方がずっと記憶に残っている、原作がボーア人でチャールズ王子の指南役だったローレンス・ヴァン・デル・ポストであることを初めて知った、映画のタイトルでもある主人公の英軍中佐の名前と同じですね、戦闘シーンが一切無い戦争映画も珍しいが、タイトルも全部英語でまるで外国映画なのであります

若い頃の大島渚が強烈に発信していた政治性やメッセージ性は皆無に近い、昔は安保や学生運動に在日問題などをテーマにした「青春残酷物語」「日本の夜と霧」、大江健三郎の「飼育」「日本春歌考」「忍者武芸帳」「死刑囚」、横尾忠則が主演した「新宿泥棒日記」など面白い映画を作っていた、しかしその後「愛のコリーダ」あたりからセックス=愛欲や男色などがテーマになり私としては興味が失せて行ってしまった

「戦場のメリークリスマス」はそのライン上にあり、戦場と言う極限状態にありながらヨノイ大尉(坂本龍一)とセリアズ(デビッド・ボウイ)との微妙なホモセクシュアルがテーマになっている、映画のキャスティングは二人が上だが、映画としてはタケシ演ずるハラ軍曹と日本語の分かる英軍中佐ロレンス(トム・コンティ)の関係の方が面白く描かれている

映画の途中とラストにタケシが「Merry Christmas,Mr Lawrence」と叫ぶ場面があるのだが、そこに静かにピアノソロが静かに流れ出すシーンが印象的なのです、うん?よう考えたらタケシの役どころのハラ軍曹は坊さんではなかったか

どうも大島の映画は演技派と呼ばれる俳優の起用が少ない、この映画もメインの二人に合わせ内田裕也にジョニー大倉とミュージシャンが一杯で全員ぎこちない、他の映画もそうだが彼は上手い芝居と言うことを無理に排除したのではないかと思ってしまうぐらいである、しかしこのタケシのぎこちなさが逆に存在感を出しているとしたら、大島渚はエライ

タケシの映画出演は勿論初めてで、決して上手くない演技でも評価されると言うことを彼はこの映画で体験したのではなかろうか・・・オレたちひょうきん族を経て、6年後には北野武として「その男、凶暴につき」を製作、交通事故を経てその後の映画での活躍はすばらしい、どの映画もタケシの演技はお世辞にも上手いとは言えないのだが、そのぎこちなさが逆に緊張感を生んでいるのでは

調べて知ったのだが坂本龍一→沢田研二、タケシ→勝新太郎と言うキャスティングが最初有ったとか無かったとか、もしそうだったらもっと臨場感のある違う映画になっていたと思われる、坂本龍一は将校にしてはメイクは濃すぎるし華奢すぎるのでした

大島渚はその後脳溢血で倒れ長年のリハビリの後復帰したが昨年あたりのまた様態が悪くなっているとか
by PUSH-PULL | 2010-03-23 08:23 | カルチャー | Comments(2)

公園ののららちゃん 良い顔してます


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