大阪百銭湯物語 その三十四 「美章園温泉」

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西洋建築銭湯
上の写真を見てこれが銭湯だとは誰も想像できないと思う

ここ1,2ヶ月の間に大阪の名物銭湯が次々と消えていった、その一つが「美章園温泉」、この写真は私が撮影したものではない、丁度「手作りカメラクラブ」仲間のH山氏が仕事で現場近くに行ったので撮影をお願いしたものである、あらためてありがとうございます

生野区の源ガ橋温泉と共に私の大好きな大阪の銭湯のベスト3の一つ「美章園温泉」、場所は天王寺から阪和線の一つ目の美章園駅の直ぐ近くにある、前に行ったのはもう何年も前になるので記憶がかなり希薄だが西洋建築の豪華な装飾だけはハッキリ覚えている

明らかに源ガ橋も美章園もどちらとも神社の様なお江戸の銭湯とは明らかに違う、何か大阪の贅沢と言うかアホさと言うか目立ちたがりと言うか、大阪独特のオリジナリティを感じる、勿論普通の銭湯に比べれば何倍もの建築費がかかるわけで、その頃はそれだけ突っ込んでも元が取れたと言うことでもある

この美章園温泉に引き続きこれも新聞の記事で見たのだが、新世界のジャンジャン横丁の直ぐ近くある「パーク温泉」も廃業との記事がでていた、寂しいの一言であります

私の記憶にも銭湯が満員で洗い場が開くのを待った覚えがある、ところが今では日によっては短時間だが貸し切り状態になることがたんまにあり、その時だけは何とも言えない贅沢な至福の時でもあります

一番繁盛した頃は能登から東京へ進出し銭湯を開業して1,2年で元が取れ次の銭湯を石川から仲間を呼んで作ったと聞く、それほど凄かったのだが時代と共に次々の消え、私の住む福島区も18軒(ずっと前に入浴済み)あったのだが、ここ数年でその4軒が廃業しているぐらいで子供の頃は30軒はあったと思う、確かに廃業した銭湯はスチームバスもサウナも露天風呂もない昔ながらのレイアウトで浴槽が深いのと浅いのだけで、周辺の銭湯が改装してもずっとそのままで借り入れしてまで新しくする余裕もなかったと思われる

私の住む町も高層マンションがどんどん空を狭くしているが、新しい人口は100パーセント銭湯に行く人種ではなさそうである

以前、自分のHPにこの大阪百銭湯物語を始めたのだが途中で断念、プロバイダーもずっと前に解約したのにまだ残っていたのには驚いた、一〜二十四話まではHPで大阪百銭湯物語で見ることが出来ます、初っぱなに源ガ橋温泉の写真も載っていて、そのころ私の銭湯話が噂を呼び東京のうら若き乙女「るる」さんと「こねこ」さんが寄稿してくれています
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Commented by やまひら at 2008-04-04 14:37 x
私の拙い写真を掲載していただき有難うございます。この様な立派な銭湯が無くなるのは非常に残念で、昭和は確実に遠い過去になった気がします。昭和9年開業で今のスーパー銭湯を凌ぐ盛況だったと向かいの年配者も懐かしがっておられました。調度品の金具など、かなり贅沢な造りでした。銭湯定番の 天の橋立、富士山も無く当時としてはハイカラだったんでしょう。
Commented by noriko_muratani at 2008-04-04 20:46
ほんとですね。ここの照明、水栓金具など調度品は廃業後どうなるんでしょうか?どっかのアンティークショップなどに売られていくのでしょうか。
Commented by PUSH-PULL at 2008-04-05 10:44 x
あらためて写真感謝!
by PUSH-PULL | 2008-04-04 08:41 | ご託&うんちく | Trackback | Comments(3)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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