紅白と景観の相関

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建築デザインってなに? 
東京や京都で最近景観論争がかしましい、しかし大阪ではこの手の話は起こらず何でも有りで無関心と言うか民意?レベルが・・・、景観うんぬんを語る前に下品でどうしようも無い違法建築、繁華街や国道に立ち並ぶ目立つことだけしか考えていないデザイン以前の醜悪な看板をどうにかして欲しいのだが

楳図かずおさんの自宅の外装を赤白のストライプに塗るとかで、近隣の住民から工事差し止め請求がなされた、テレビで見て知ったのだがずっと昔に同じでカラーで別荘を造っているのだがなかなか面白い、しかしそれが都内で建築となるとすぐに問題になった

ひょっとしたら楳図氏は以前から向こう三軒両隣と絶対仲がよくなく色々と問題が合ったとしか考えられない、好きな人や家族のピアノは快く嫌いな人のピアノは絶対に許せない公害となる、「新しいモノ」や「変わったモノ」に対する拒否反応は昔からでましてや異形の形や色などで意志の疎通を計るのは不可能に近い、今回も法律的には何の問題も無いと思われるが色の暴力?(訴訟した人の言葉)を実証するのは非常に難しい

紅白と景観の相関_b0057679_8104930.jpg楳図氏が「まことちゃん」や「漂流教室」を見たことも聞いたこともない奥様を相手にするのは不幸である、都会の高級住宅街で揉めるぐらいなら少し離れた森の中で紅白のお洒落な家ではなくもっとシュールでオカルトでショッキングな楳図ワールドの空間を作って欲しい、漫画雑誌社はどんな遠方でも馳せ参ずるはずでジブリに対抗できること間違いない

訴訟を起こした奥様方はアメリカの作家オルデンバーグのとてつもなく馬鹿でかい傘やバット、ボルトにナットに私がフィラデルフィアで感動した洗濯ばさみのモニュメントを見たらきっと失神するのでは、私とてお隣に意にそぐわないやばいのが来たら嫉妬で破壊活動をするかも知れません

紅白と景観の相関_b0057679_8111919.jpg左上の一昨年出来上がったイタリア文化会館はガエ・アウレンティ設計なのだが場所が靖国前とかで赤色がよくないと猛反対を喰らい、日本の伝統色の少し押さえた赤にしたと聞くが、現物を見ずに申すならそれなりにお洒落で格好いい!凄いのは問題が起きたにもかかわらず昨年の建築の賞を取っている

紅白や赤で驚いていては左下の荒川修作の「三鷹天命反転住宅」などはとんでもない住宅になる、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような空間なのだがたくさんの家族が楽しく生活しているのである、さて安藤氏の隙のないコンクリートとガラスの住宅とおもちゃ箱の様な住宅とどちらが楽しいのだろうか

京都で長い間生活していたのだが平安神宮の大鳥居の塗り替えられたすぐ後はまさに強烈である、目がクラクラする朱色が凄いのである、これがもし近代建築ならたちどころにクレームの嵐になる、古くからある神社だから許されるのかそれもとこれも昔から日本人が持つ美意識か

「神社仏閣と今の建築と一緒にするな」と言う声があろうが総てその時代の結果なのである、昔東京のど真ん中の皇居を目にした時、誰も立ち入ることの出来ない広大な空間に違和感を覚えた人は私だけだろうか

見慣れているから良いような物の、江戸城でも大阪城でも廻りの建物から見ると完全に浮き上がっている、大阪城など完全にコンクリート仕立てのEVまである現代建築なわけで、最近お色直しされたのだがキンキラキンの飾りなどは何故か可愛いらしくも見えた

最後に、いつものことだが色々と問題が起きても建築家の発言は一切無い、構造計算問題の時も楳図亭も何故か当事者だけ、普段あれだけ前にしゃしゃり出てご託を並べる割りに自分の身に降りかかる問題には一切口を閉ざす、やはり建築家とは芸者なんだろうか?
by PUSH-PULL | 2007-08-05 08:01 | アート・デザイン | Trackback | Comments(0)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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