亜子米と詩

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一心寺前の夕日
奈良のお友達の亜子米さんの詩の朗読があるというので天王寺まで出かけた、一心寺は何度か来たことがあるのだがシアターに入ったのは初めてである、どちらかというと小劇場用のコンパクトな劇場で舞台がすぐ側にあるのだが、スペース的にはかなり無理があり凝った舞台装置の芝居をするのはまず無理だろう

「じぶん亜子米の詩の朗読聞いたことある?」
「・・・・・」(声が小さくて聞こえなかった)
「凄く詩の朗読はいいんやけど、太鼓と一緒にやれるのか心配や、ホンマに上手くいくんかなあ〜そこんとこに興味があるねん」
私自身も同じように詩の朗読と和太鼓の組み合わせに少々心配していたので、彼らのロビーでの会話に興味を持ったが、開けてみるとそんな心配は何処へやらそれなりに面白く演出されていた

亜子米と詩_b0057679_840560.jpgライブは和太鼓の神奈川馬匠氏がメインで色々な人がゲストで登場し2部が亜子米さんの出番、和太鼓は今まで聞く気かが度々あり今夏も河内長野の世界民族音楽祭で聴いたばかりだがその時はお酒の飲み過ぎで不覚にも途中でうたた寝をしてしまった(笑)
秀逸だったのは津軽三味線の久保比呂詩、ひょっとしたら津軽を生で聴くのは初めてでは無かろうか?最近TVや色々なメディアで若手の三味線が取り上げられ昔に比べると少しづつ若者に浸透していると思われるが、関西ではどうもイマイチ

聴いて驚いた!あのしっとりとした音色が良いのである、何時も速いテンポの曲が津軽と思っていただけに初めて聞いた「津軽よされ節」がいい、どことなくブルースギターに通じるような哀愁がある、かって津軽三味線を世に知らしめた高橋竹山という名手がいたがこんなことなら生で聴いておけば・・・・三味線をこの年になって再認識し次第、申し訳ない

亜子米さんは優しさを残しながらも以前に増し迫力が出てきていました、「colors」をテーマに太鼓と一緒に作り上げる、空の青・若草の黄緑色・暗闇の漆黒・リンゴの深紅
今までの詩に新し作ったとも思われる詩を組み合わせ、そこに色々な楽器が被さってくる、文字は言葉として発せられたとき別の意味を持つ、文字は読み手側の感覚で複雑に変化するが言葉として発せられた音は語り部のフレームの中で固定され制約される、それだけに読み手のコンセプト(話芸とテクニックが重要)が非常に問題になる

言葉って難しい!同じ言葉でも話し方でまるで違った意味を持つ、政治家しかりお笑いしかり話すことに命をかけている、お芝居や映画の場合はかなり台本と演出家(監督)によってかなり制約を受けるので演じてとしては物足りないと同時に別の意味でやりやすいのではないだろうか

昨日のライブはまだまだ荒削りで細かいところには問題があるが一つの試みとして楽しく見ることが出来ました「亜子米さん、次のライブを楽しみにしています」
by PUSH-PULL | 2006-10-16 08:47 | カルチャー | Trackback | Comments(0)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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