消しゴム

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ERASERの要不要
昔からずっと文房具に画材に事務用品が大好きである、銀座の伊藤屋や大阪ならさしずめ心斎橋のハンズあたりは見ているだけで飽きない

画材になると高ければ高いほど良い作品が出来そうな錯覚に陥るところが恐ろしいのだ、あいにくながらお値段が色鉛筆やパステルやコンテあたりでも万単位になるので何とか散在せずに済んでいる・・・と言うか買うほどの余裕もない(笑)

実は昨日、本を整理していて沢野ひとしの「さわの文具店」が出てきたのでパラパラと読み直しをしていたら、無償に文房具のことを書きたくなった
筒井康隆の「虚構船団」という長〜い小説にも数々の文房具が擬人化され戦う話がある、消しゴムに打ち込まれたホッチキスの針が錆び付いていく話は感動的でもあった

子供の頃の匂いの付いた透明の堅い消しゴムは、人の持っているのを恨めしく眺めていただけなのだが値段の割には実用性はなく一安心、鉛筆の後ろに付いた消しゴムは画期的だったがどうも子供には事務的すぎて面白くなかった
消しゴムは勿論鉛筆とセットの存在だが、半分は削って遊ぶ素材対象でもあったがメインはやっぱりゴム印である

消しゴムの別格に食パンがある、大学の入試の石膏デッサンの時に大きな食パンの固まりが配られたのだが、勿論木炭の書き損じを消すためにあるのだが何故かひたすら食べていた

消しゴムを本格的に意識しだしたのは、デザインの仕事で図面やスケッチを描き出してからである、とにかく良く消える大きな消しゴムが欲しかった、半分以下に減っているがその名残が、下段左端の「ステットラー」の消しゴムで今でも大好きな消しゴムであり多分一番良く消えるのではないだろうか、大きな事務用品屋に行けば必ずあるがあの大きさは感動的である

勿論鉛筆を使う機会が圧倒的に減りそれと共に消しゴムの出番がほとんど無くなってきた、図面などの線と線の間の細い線を消すときには字消し版を使ったりもするのだが、大きな消しゴムをカッターナイフで切り消しゴムの切片を作り1ミリ以下の線を消すこともある

もう一つ特殊な消しゴムは下段右端の練り消しゴム、トレーシングペーパーに描いたときや濃い鉛筆を使ったときは堅い消しゴムでは鉛筆が滑ってかえって紙を汚してしまう、そこで練り消しの登場となるのである、つまり削りかすを出さずに消しゴムの中に鉛筆の黒い部分を取り込んでいく訳なのだ

固形の消しゴムでも下段左2番目の消しゴムは削りかすがバラバラにならず固まって出来るのでお掃除が楽である、もっとも私のバカでかいテーブル(手作りのマホガニー製で80×180センチ)には何時も超小型で電池式の掃除機が載っているのだが、これも10年以上も壊れずに使えているのが不思議なのだが次の機会にでも写真を載せてみよう、右上の2個が砂消しゴムで右端は強烈で錆まで取れる(笑)

いまの子供達の文房具は実用性欠如のキャラクターモノばかりが目に付き、あんなモノを学校に持っていって自慢しあっているとしたら甚だ問題なのだが、よう考えたらレベルの差こそあれ私たちの頃と変わっていないことに気づいたのだ
by PUSH-PULL | 2006-08-05 10:05 | アート・デザイン | Trackback | Comments(0)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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