ちょうど学生運動が特化し下火になりかけた頃だった、西部講堂で何故かロックコンサートをやろうと言う話ができあがった、それまでにも「TWOMATCH」という名で京都会館とかでコンサートを開催していたのだが、天下の京大の西部講堂でロック!なのであるしかもこの場所は学生自治の一種の治外法権区域
そのときに付けた名前が「MOJO WEST」なのである、私はそれ以前から京大の「∞」という運動に参加したりしていたのだが、毎月1回の定期的にロックコンサートをやることになったのである、「あらゆる思想と運動は敵対すべき矛盾も内包し広げて行かねばなりません」なんてカッコを付けながら
そしてその先頭に立ったのが木村英輝氏なのである、彼は学生運動の派閥争うなどは見向きもせずシンプルに面白いか面白くないか?喧嘩が強いか弱いか?等、かれ独特の理論展開で大勢の若者を巻き込んでいったのである、昨日の出版記念パーティーでも最後に「私は今まで人の悪口と、自分の自慢話しか言ったことがない、でも今日は本当に心から来てくれた皆さんにありがとうと言いたい」等という泣かせるような科白をはいたのである
筑紫さんが来てくれたのは辻元清美さんつながりで、裕也さんはロックつながり、でも裕也さんのおかげでこの西部講堂で「フランク・ザッパ」のコンサートや「PIG」(ジュリーとショーケンツインボーカルバンド)のライブが実現出来たのも事実である
今日本の音楽シーンはアマチュアリズムが完全に喪失し、歌手やバンドは単なるレコード会社の商品になってしまっている、自発的なムーブメントは日本の文化(ちょっと大げさかな)から消滅していると言ってもいい、現代美術も音楽もすべて今の経済システムに組み込まれ、完全に毒を抜かれコンパクトな当たり障りのない表現しか許されなくなってしまったと言うか出来なくなった
こうして久しぶりに西部講堂の椅子のあった時代を思い出し30数年の時代の流れを思い出している
今から富山の久利須へ山菜取りに出かけます
経済だけで動く価値観に迷わされずに踊るこころを持ち続けようと......