今どきのアートって

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展覧会
先日大阪港にある「CASO」へ友人の宮永甲太郎氏の作品を見に出かけた、設置に1週間も掛かったという労作?である、通常搬入は1日が普通なのであるが良く事前に日にちが貰えたものである

陶芸に関わっている為だけではないだろうがレンガや土を使って作品を作っている、昨年京都で言いだし兵衛ガリバーのグループ展があり出品した私はそこで彼と知り合った、今回のCASOの展覧会は6人の立体作家で構成されていた、宮永氏の作品を始めどちらかというと彫刻と言うよりインスタレーションに近い作品が多くなっている、早い話が作品を購入して自宅に持ち帰ることはほぼ不可能!

大きな野外彫刻展でこういった作品に賞を出すのは先ず新聞社関係である、主催者側の買い上げ賞となるとステンレスか石の作品に限られているのが笑ってしまう、日本の美術の貧困を垣間見ることが出来る、アート先進国では面白ければイメージだけでも金を出す、我がアート後進国日本では先ず無理

前回見た彼の作品は、積み上げたレンガの積層された隙間の土から草が生えている凄く新鮮な作品だった、今回も土を使ってレンガを固定する予定だったが色々な事情から断念、薄い木製のくさびでテンションを架け橋を成立させている、見ているだけでレンガの空間的な軽やかさと緊張感が伝わり楽しめた、一言申せば大きな橋一つと壁に突っ込む橋だけでも良かったように思うのだが・・・

今どきのアートって_b0057679_930793.jpg美術としては始めての試みと思うが、技法としては石文化ヨーロッパで昔からある墜道や橋の工法でもある、下からアーチ型につっかい棒を立て全部積み終わるとつっかい棒を撤去し石自体の自重で構造体として成立させる、手間暇は掛かるがいまだにローマ時代の水道や色々なところで遺跡が残っているぐらい理にかなった構造体で、現代の吊り橋やアーチ型の橋梁は皆同じ考え方の構造をしている

他の作家では雑誌を細く切り、新設したバカでかい壁の両面全体に貼り付けた森氏の作品が好きである、実物を見ないとちょっと判りにくいがじっと見ているとクラクラする、大きな壁に近寄ってみると雑誌の文字が読みとれなかなか面白い、だからどうだと言われると困るのだが彼の他の作品も見てみたいものである
by PUSH-PULL | 2005-04-08 09:41 | アート・デザイン | Trackback | Comments(0)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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