ジュリアン・デュヴィヴィエと言えばジャン・ギャバンの「望郷(ペペル・モコ)」も有名ですが、この映画も彼の代表作、望郷が戦前の1937年でこれが戦後の1955年と言うから古い
まさに青春のノスタルジー一杯の映画で、寄宿舎にやって来た主人公のヴァンサン、設定では高校生のはずなのだがどう見ても大人、服装もサスペンダーの半ズボンで私の感覚では小学生
仲間のやっていることもスパイごっこに幽霊屋敷探検とギャップが大きい、ストーリーの方は幽霊屋敷で出会った令嬢のマリアンヌに一目惚れしてしまうお話し、この幽閉されているマリアンヌは非常に美人なのだが、上の写真を見ても判るようにやっぱし大人でどう見ても少女には見えない
突っ込みどころ満載の映画なのですが、ヒットしたと言うことは時代に合っていて、フランスの青春映画ってこんなだったのかなあ、最近ではここまで素直な映画はまずあり得ない
そう言えば日本でも「八百屋お七」だの「安珍清姫→娘道明寺」だの、強烈な女性の嫉妬を描いた作品がありましたな
調べていて知ったのですが、マリアンヌって言う名前はフランスの象徴的な名前とかで、自由の女神も名前はマリアンヌ、アルフィーの歌のメリーアンもマリアンヌ、銀河鉄道の999のメーテルもマリアンヌ、この映画のマリアンヌ役の女優もマリアンヌでございます
日本で言えばさしずめ花子あたり、しかし「わが青春の花子」だとイメージがまるで違ったものに、思い浮かべるのは「トイレの花子さん」かな