過去形の抹殺

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アイロン台について
「解剖台の上のミシンとこうもり傘の偶然の出会いほど美しいものはない」と詩人のロート・レアモンが言ったとか、もしこれがアイロン台の上だったらシュールリアリズムの中におけるオブジェは生まれなかったであろう

陽水によると「ライオンは女でペリカンは男」なのだが、アイロンはどちらなのだろう

あなたライオン たて髪ゆらし ほえるライオン おなかをすかせ
あなたライオン 闇におびえ 私はとまどうペリカン

あなたアイロン 尻尾を揺らし ほえるアイロン 湯気を立て
あなたアイロン いつも眠り 私はさびしいアイロン台

注:陽水が何故にライオンの相手にペリカンを選んだのかは理解不能、PUFFYの歌詞ではないがそこが陽水の陽水たるゆえんかもしれません、一般常識だとライオンは男であり、強いて上げるなら女はコウノトリではなかろうか

家の中のオブジェに突然昔を見ることがある、記憶を遡ってもいつか判らないぐらい、よく観察してみるとあまりにも傷んでいるので買い換えることにしたのだがそれが今日のアイロン台、何十年も経つのだが裏側の文字を意識してみたのは初めて

私の家の職業は「縫製業」である、小中時代の家庭調査の職業欄に何度か書いたので記憶しているのだが、「縫製」という言葉をいまいち理解していなかったような(笑)、自営というのは辛いモノで忙しいときはまさに猫の手を借りるという言葉が当てはまる状態になる、中学時代にはボタン付けや仕付けをやらされた、針仕事もアイロンかけもミシンも習わぬ何とかで職人並みに身についてしまっている、おかげで女学生服のスカートの車ヒダだの箱ヒダだの普通の子供なら絶対知らない単語を今でも覚えている

ガキの頃から工作が大好きで手先が器用だった性もあるが、直ぐにマスターし大人並みの仕事をしていた、2階が仕事場で工業用ミシンが4台も並び一日中動いていた、そのころの我が家の別名は「関西汽船二等船室」

小学校の家庭科は運針だの茶巾絞りだのあったが、一度宿題にエプロンを手縫いするというものがあった、手仕事だと時間がかかるので工業用ミシンで縫い上げ持って行ったのだが、綺麗に出来すぎてしまいお目玉を食らったことがある

このアイロン台は間違いなく何十年も経っている、他にも私が鉛をフライパンで溶かし鋳型した重しだの裁断用の特殊な包丁など家業の残骸が多数残っている、家が古いと道具も思いっきり古いモノがあちこちにあるのだが捨てるとなるとこれがなかなか踏ん切りが付かないのであります

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<もさくとまいまい>「昨日はPUSH-PULL写真館に出向きポートレートを撮って貰いました」摸作
Commented by tedukuricamera at 2010-02-12 09:34
見事な写されポーズ!!!!
グラビアアイドルになれるかも??????

白髭 
Commented by PUSH-PULL at 2010-02-12 17:49 x
白髭様
言われてみれば下町の写真館の入り口には、これと同じポージングの着物を着た女性の写真が必ず架かっていますなあ
by PUSH-PULL | 2010-02-12 08:52 | 私事 | Comments(2)

公園ののららちゃん 良い顔してます


by PUSH-PULL