美術の勉強をしているとき「色」について色々と考えたことがある、人間は色を何故識別でき知識として共有できるのか、また物体の固有の色はどうして存在するのか
物体の色については皆さんご存じのように、光に対する物体が持つ固有周波数の反射によって色があるのだが、問題は認識する側の人間の方である
網膜に円錐の明暗を認識する細胞と円錐台の色を認識する細胞があるらしい、ところが網膜で認識された明るさと色が脳の中でどうして実像として見ることが出来るのかがあまり解明されていないのである、そこから先を深く考え出すと宇宙の問題と同じようにエライことになるので注意を要する
子供に「リンゴは赤、バナナは黄色」と教えていたら、「じゃあ、今日の風の色は何色?」と聞かれたという、この話はクライバーン国際ピアノコンクールで日本人で初めて優勝した全盲のピアニスト辻井伸行さん(20)
「僕は風が大好きで、風が吹いてくるといつも立ち止まって今日の風はどういう風かと想像します」
もちろん譜面が見えるわけでなく、複雑な曲でも耳で聞いて完全に覚えてしまうと言う、「朝ご飯の時の川の音がきれいだった」「木の葉の音が東京と違った」、まさに私たちが喪失してしまった感覚かもしれない
ニュースで大好きなリストやラフマニノフの難曲を軽々と弾いている姿を見て、普段クールでタフな私が感動してしまったのである、経済的には問題はなかったかもしれないが、生まれつきの全盲というハンディは想像以上の苦労と努力があったに違いない
昔、ヨットに乗っていたときや、今でも自転車に乗っているときは一寸した風にも敏感になる、コックピットにいる間はずっと皮膚が無意識に風を意識していた
全盲の彼の色とはいったいどういう世界なのだろうか、音の世界とは別に彼が「今日の風は何色?」と訪ねた彼の色とは・・・
余りにも色や風に対する意識が希薄になっている今、やはりもう一度原点に戻って考える必要がありそうだ
神崎川の昔の名前は三国川、航路として淀川から分流されて出来た川なのだが、なんと長岡京遷都(784年)まで遡る、橋としても昨日の神崎橋の方がもちろん古い、神崎大橋は大正に入ってから阪神間の産業道路として建設された阪神国道(2号線)が出来たときに淀川大橋と一緒に作られている、ちなみに長さは218.8mある
西淀川区はもう一度、橋を探しに出かけなければならない、神崎の河口に知らない橋が色々ありそうだ
楽譜に関して盲目であると言えるでしょう。
それより何より、彼の演奏に感動するのは目から得る情報ではなく彼の
感性が奏でるタッチによる情感でしょう。
全盲の彼にわかるはずもない、観衆のスタンディングオベーションが彼
に伝わったのも、聴衆の感動の拍手だったでしょうから・・