林田鉄・・・芝居一人

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うしろすがたの・・山頭火
お芝居を観るのは久しぶりで、しかも一人芝居、それも山頭火、そして彼の育ったところで

林田鉄氏は友人を通じて知った同世代の友人、彼はこのテーマを15年も追いかけているのだが見るのは今回が初めてである

「分け入っても分け入っても青い山」
「まっすぐな道でさみしい」
「うしろすがたのしぐれていくか」・・・・・・・

そして最期の句が
「もりもり盛り上がる雲へ歩む」

林田鉄・・・芝居一人_b0057679_8435187.jpgお芝居は琵琶の音で始まる、山頭火の句と彼自身が語る昔話、生まれ死に至る壮絶な人生を飄々として語る

昔の人のように記憶しがちだが、亡くなったのは昭和15年種田正一58歳、早稲田大学文学部に入学するが神経衰弱で中退、破産に離婚に自殺に出家と彼の生きた人生は壮絶でもある

私は漢詩で読めない意味がわからないで出合ったときに無視、ほかにも和歌だの現代詩だの短歌だの俳句だの川柳だの一度は理解しようと読みはすれど、結局何も判らずじまい

山頭火の句にであったときは「えっ、これが俳句?」と思うほど衝撃的たった、そう言う意味では俵万智さんの短歌も凄くインパクトがありました

まず使われる言葉は平易である、山頭火に至っては五七五の定型すら無視し自由に読み綴る軽やかさ、自由律俳句の先人でもある

しかしこれなら俺でも作れると思って真似ても似たようなモノは出来るがまるで面白くない、やっぱり出来る人は違うのだ

山頭火もそうだが放浪のアーティストに限って、ええしのボンだったり酒癖が悪かったり女にはからっきし駄目だったりと、我々凡人とはかなりかけ離れた人が多いような気がする、モノを作る能力があるから評価されたがそれさえなければ単なる駄目人間かも、生き様を追体験してみるとその自堕落さが魅力的だったりするのが不思議なのだ

大昔に演出をしたり一人で舞台に立ったこともある、人様の芝居と言えどどうしても緊張してしまうと言うかお気楽に舞台を楽しむことがなかなか難しい

お芝居が跳ねてから会場で酒盛り、久しぶりに戴いた日本酒の名が「山頭火」、なかなか爽やかで美味しいお酒でございました
by PUSH-PULL | 2008-12-03 08:49 | カルチャー | Trackback | Comments(0)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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