生活痕

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いごこち
ふと壁の部分的にくすんだ所を見てかってここに住民が存在したのを思い出した、勿論その頃のベンチには無骨な鉄パイプの座ることを拒否する金物はない

市の経営するプールとトレーニングスペースのある施設が建てられたとき、建物の壁面にベンチが設置されたのだが、誰が呼ぶともなく住居を構える人が現れいつの間にか八つの石のベンチは満員になった

公園と言うのは便利なモノで水道と便所が備わっている、ベンチは建物の庇の下にあり雨もある程度はしのげる、つまり人間が生きる最低の環境が何も作らずに備わっているのである、勿論夏の暑さも冬の寒さもしのぐモノは何もないが、少し前まで私たちも冷暖房無しで生活していたのだ

右のコンクリートの仕切りの高さまで段ボールを敷き詰めフラットなレベルを出しその上で寝ていた、今時は大阪市の無料の大型ゴミ収集がなくなってしまったが、少し前まで町中をウロウロすればたいがいの生活用具は集めることは可能であった、私の家にも自慢ではないが完動品のMacのパソコンから家具など色々お持ち帰りしている

ここで生活しながらでも毎日ドリップでコーヒーを立てるおっちゃん、朝からコンビニ弁当と500mlの発泡酒を並べ満面の笑みを浮かべていた人、秋から冬の間中は毎朝竹箒で公園の枯れ葉を掃いて集めるおっチャン、何でもかんでも集めてきて眺めて喜ぶおじさん、小さな携帯ラジオでいつも野球を聞いていた人、誰もがここに住みながら何らかの仕事で生活費を稼いでいたのは間違いない、そして彼らの生活は通りがけに見るには興味が尽きなかった

毎日同じ場所で寝泊まりすると人間の生活の跡が必ず残される、そして大阪で何かイベントがある度に大阪市の強制撤去で一人去り二人去りそして誰もいなくなった、ベンチの壁にはグレーのシミが残され彼らの存在をいつまでも思い出させてくれる

昨日一瞬頭をよぎった1%はあっという間に溶けてしまった
DSかPSかCSかOSかCDかCIか、なんか知らんけど楽しくやってもらいたい、ここ何日間の暗〜いベンチはもう見たくない
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by PUSH-PULL | 2008-10-11 08:31 | 写真 | Comments(0)

遊歩道の,真っ黒のらら


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