炭窯

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2代目
久利須のこの炭窯は2代目である、最初の炭窯はここから少し遠い所にあった、昔炭を焼いていた場所に新たに作った物だが、老朽化ともう少し大きな炭窯をと言うことでこの場所に作った

関西から私の友人が物見遊山がてら大挙してやって来た、名目は炭窯作りのお手伝いでみんなでわいわいがやがや一応お手伝いらしき物ををさせて貰ったのだが、その炭窯も老朽化して天井が傷んでしまったので夏前からこつこつと新たに作り上げた、今回は一度も手伝わなかったがやっと出来上がり木も入れられ何時でも火が入れられる状態になっている

天井は鉄板を使った釣り天井で、その上に載せられた土は最初の火入れで焼き固められる、最初の火入れの時に出る亀裂はその都度粘土で補修しながら焼き上げていく

一番最初の窯入れの時は床の土の状態がよくないので地面に接した所だけ半焼けで旨く炭にならない、炭焼き中の窯を覗いた時のあの美しさは忘れられない、丁度溶鉱炉のように透明感のある真っ赤な色をした木が陽炎の様に揺らめいているのである、この赤色は何時まで見ていても厭きないのだがそんなことを続けると炭が灰になってしまのだが

ちなみに窯の向こうにある金物のフードと手前までのパイプは、窯から出る煙から木酢を集める装置である、この木酢は効能が凄く殺菌作用があるので希釈しての除草から色々なことに利用される

真冬のストーブの中の薪も囲炉裏の炭もほんの少しだけ良く似た気分を味合わせてくれる、当たり前のことだが炭のことはこの炭窯の持ち主であり制作者の久利須のM氏が詳しい、少し前になるが「炭焼き小屋から」という本を創森社から出版しているので是非読まれたし、M氏とは美谷克己であり私の小学校からの友人でもある

彼のブログのカテゴリ「自然と暮らし」の7月から8月にかけて炭窯補修奮戦記が細かく書かれていて面白い
http://sumiyakist.exblog.jp/

だいぶ前から炭の意味性が見直されて何よりなのだが、山から木を切り出して炭にするまでは大変な労力を要する、根気と体力がなければ絶対に無理な作業でもあり、私にはお手伝いは出来ても自分では絶対無理な仕事の一つでもある
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by PUSH-PULL | 2007-09-26 09:38 | ご託&うんちく | Trackback | Comments(0)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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