電気屋さん

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手仕事
CADで図面を書く、かってはT定規でお次がドラフター、それが今ではキーボード

図面があっても実際に作るとなると昔も今も全然変わらない、これが商品化され量産となるとプリント基板にウェハーなど高級アイテムが登場し拡大しないと配線も見えず、勿論手作りできる訳ではなくすべて機械任せになる、しかし私のやっているのはイルミネーションの配線で誰でも出来る・・・かな?

最近は滅多に半田付けをすることがない、自分で書いた簡単な配線図に基づいて圧着端子で止めるだけである、大昔はニッパーでコードを切断し被覆を線を切らないように剥いていた、最初に右から2個目の工具に出会ったときは少々驚いた、今では何ともないがガキの頃は名前を口にするのが照れくさかったのだ、これはコードの被覆めくり専用工具「ストリッパー」、うぶやったんやなあ〜

大学で彫刻を勉強しその影響かデザイン稼業で生きながらえている、しかし高校は工業高校の電気科卒業で現役では工学部電子工学科を受験して見事に落っこちた、浪人中に宗旨替えし美術畑に進むことになったのだが、もし受かっていたら丁度パソコンの黎明期で今頃はプログラマー?ってなことは無いわなあ(笑)

頭のデザイン、力の彫刻と揶揄されるぐらい立体の連中はみんな個性的である、殆どが英語と理数系どちらも苦手な人が多い、美術畑の脳みそは大半が文化系が多くデザイン事務所でもメカに強い人は殆どいない

手業時代は何の問題もなかったのだがグーテンベルグの印刷機以上の社会革命を起こしてしまったコンピューター登場以来、デザイン業にはパソコンは無くてはならないモノになったのだが美術出身の人間はこれが苦手で、それまで有能と言われた人ほどパソコンを毛嫌いしてしまった、出来る人は作家として成り立ったが大多数のデザイナーはパソコンを使わない訳には行かなかった

パソコンが出回ってからでも手書きでないと個性がでないと、とコピーライターの世界で言われたことがあるぐらい今から考えると嘘のような時代もあったのだ
勿論美術系のデザイン感覚も理数系のパソコン感覚も両立できれば問題ないのだが人間どちらかに偏ってしまっているのが現実である

しかし一番大事なのはデザイン能力なのだが、恐ろしいことにパソコンの能力だけを身につけた若者がオペレーターとしてこのジャンルに参加してきたのである、確かにどのアプリに対しても柔軟で覚えが早く仕事も速い、全員だとは言わないが何を学んできたのか知らないが美術センスゼロに近いデザイナーが多数存在するのも事実である

世にはありとあらゆる材料とネタが市販されネットで出回っている、つまりフォーマットさえ与えられれば何とか格好だけはできあがりチラシや簡単なパンフレット類はすぐに出来上がる、よく見るとそこには何の面白さもない、なまじっか出来てしまうだけに恐ろしい
勿論下書きされたデザインのフィニッシュワークや文章を仕上げるオペレーターは必要である、これは以前の版下作業と同じなのだがいつの間にかデザインという言葉の境界が完全に曖昧模糊となり消えてしまっている、勿論そんなところに線引きする必要もなければ差別する必要性もない・・・のだが

新聞を読まないデザイン屋がいても不思議はない、映画もテレビも見ないデザイン屋がいても悪くはない、版下屋さんで満足するなら私は何も申しません、はい
Commented by kiku at 2007-01-12 09:32 x
わたしも昔はタイル工事の施工図をドラフターでかいてました。
20年ぐらい前にCADになって、正確な平行線が幾らでもかける嬉しさ、
3点を指定すれば半径を計算しなくても円弧がかける嬉しさ、
あぁ、ちょっと大きくかき過ぎたってときに簡単に縮尺を変えられる嬉しさ
二日酔いの朝に50分の1の定規の目盛りをみなくていい嬉しさ
変更訂正が容易な嬉しさ
数え上げればきりがありません。
ただ、仕事は増えますよね。
Commented by PUSH-PULL at 2007-01-13 10:13
私の場追い環境が整えば整うほど仕事が減ってきております(笑)
確かにCADやIllustratorの作図は驚愕に値するモノがあります、あっという間に同じ形を100個でも配列できるのは驚くしかない、そういえば三助も滅多に使わなくなりましたねえ、しかし私のカバンにはいつもプラスチックの1:10.15.20.25.30.33 1/3.40.50.75.125の短いスケールが入っております(笑)
Commented by PUSH-PULL at 2007-01-13 10:16
kikuさんの北見の露天風呂からの雪景色や夕暮れの写真はたまりません、あのキーンとした静寂は長い間忘れてしまっている景色かも知れない、そういえば昔仕事で鳥取に出かけたとき公共の露天風呂の庭が広く全裸で雪の中を走り回った記憶があります
Commented by kiku at 2007-01-14 20:09 x
サロマの露天風呂の庭も全裸で走り回ることはできます。
でも、ちょっと動きが鈍ると、暖に飢えた猫に乗られてしまいます。
だからわたしはまだしたことがありません。
Commented by PUSH-PULL at 2007-01-15 08:48
猫?いったいどう言うことでしょうか、我が家の猫は雨上がりの朝6時前に濡れた体で暖をとりに布団に潜り込んでくるのでいっぺんに目が覚めます「ち、ち、ちめいたい!」
雪の露天風呂といえばビートルズの映画ではないがそのまま前に前に倒れ人拓をとったことがありますが、あまりの寒さであの部分は確認できませんでした(笑)
Commented by kiku at 2007-01-15 10:22 x
サロマの露天風呂には野良猫が少しでも暖かいところを求めて集まってくるみたいです。北海道の冬の野良猫はつらい。海岸で海をぼぉっとみてたら、どかからかやってきた野良猫の両足の甲の上に乗られて身動きがとれなくなりました。人拓なんかとってると、あっというまに猫の人体盛になるぞ。
Commented by PUSH-PULL at 2007-01-16 09:02
凄いの一言!(笑)猫好きの私としては一度是非猫の人間盛りを体験したいのだが、あっという間に凍傷にかかりそうですな
都会の野良は餌だけをもらいに来るが少しでも手を出そうとすると飛んで逃げます
by PUSH-PULL | 2007-01-12 08:43 | アート・デザイン | Trackback | Comments(7)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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