朝のFMで今日「ERIK SATIE」の誕生日であることを初めて知った、そういえばしばらく聞いていない
数少ないクラシック関係の音源の中で何枚も買ったのはサティだけかも知れない、昔から知りはしていたが10数年前あたりから急に取り上げられだし、こちらも気にって聴いてみると良いのである、つまりはまってしまった
1866.5.17に生誕、フランス近代音楽の一人で何故かドビュッシーやラベルほど人気を得なかった、ちょうど印象派絵画の時代でジャン・コクトーと親交が深くコクトーの描いた彼のスケッチがたくさん残されている
何故その時代に受けいられず現代になって急に持てはやされるようになったのかは彼の音楽を聴くとすぐに理解できると思うが、聴いたことのない人のために解説するとつまり環境音楽なのである
彼が小さなサロンで演奏会を開いたとき,聴衆が静かに聴いているのをみて「おしゃべりを続けて!歩き回って!音楽を聴くんじゃない!」と言ったのはあまりにも有名で、つまり自分の音楽は家具と同じだと彼は位置づけたのである、この猫のポスターはサティーがピアニストをしていたカフェー「黒猫」であるがおしゃですなあ
一番有名な曲が「ジムノペディ」であるが、サティーの名前を知らなくても誰でもきっと一度は聴いたことのあるメロディである、「Wの悲劇」や「その男、凶暴につき」など色々な場面で彼の音楽が使われているのだが、あまりにも心地よく印象的なのだが、何故かすっと空中に消えていく音なので下手すると鳴っていたことすら忘れてしまうくらいなのである
もちろん一度でもCDで聴くと完全に記憶装置に残され何処かで出会ってもすぐ判るぐらい印象的で、そして変わっている
他の曲名も「官僚的なソナチネ」「古い金貨と古い鎧」「胎児の干物」「でぶっちょの木製人形へのスケッチとからかい」「甲殻類の胎児」「最後から2番目の思想」など一風変わった名前が多い、ジムノペディと並んで有名なのが「グノシェンヌ 第2番」
名前は変わっていてもどの曲も一種の安らぎの曲で、何とも言えない落ち着きと空間が出来上がります、色々なピアニストが彼の曲を演奏しているがメロディーラインは簡単なのに非常に演奏は難しいとか、そこらあたりの難しさは良く理解できないが、一度大阪で現代音楽の高橋悠治がコンサートを開いたとき演奏曲目の中にサティの名があったので、私としては珍しくクラシックの演奏会を聴きに出かけたのである
生で聴くとよりいっそうエリック・サティに嵌ってしまったのである、皆さん一度時間の余裕が出来たとき、また日常生活の中で彼の音をながしてみてください、きっと穏やかで爽やかな一日を送れることを保証いたします