デザインとアートの境目

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何のお店かおわかりですか?
デザイン(あくまでも広告に限定)とアート(あくまでもお芸術に限定)の境目がファジー(死語かなあ?)になるのは喜ばしいことなのだが、広告そのものが行き詰まっているのではないかと感じるようになってきた

上の扉はたまたま通りがかった大阪の南船場の農林会館内のお店の扉である、扉と言っても入り口は別にあり完全に扉ははめ殺しになり広告媒体になっている、服飾のお店なのだが店員さんのユニフォームが白衣という異質な雰囲気なのだが別に置いてある商品はおしゃれなのだがタッグにこの扉に見られる丸数字が入っている、最初お店のブランドが丸数字なのかと思ったらどうも数字でアイテム分けしているらしい

農林会館の存在は以前から知っていたがのぞいたのは2回目である、地下に写真専門のギャラリーがあり覗くきっかけになった、先日ビルを初めてうろうろしたのだが、古いビルを若者たちが旨く利用しおしゃれな店が一杯で飽きさせない、空堀とか中崎町の町屋再生と違ってビルそのものが年季が入っていてかっこいい分高級感がある、かってNYのソーホーがギャラリーのポイントになった時代を彷彿とさせる

町屋だと展開する職業と内装が限定されるが、洋館建てだと間違いなく選択肢は増える

で、上の写真を取り上げた理由は一見したとき何屋かさっぱり判らなかったのと、レイアウトがその分おしゃれでかっこよく収まっていたからである、ここが問題である「おしゃれでかっこいいデザインは売りにつながるか?」と言う事が問題で、ひょうっとしたらデザイナーの独りよがりではないかと言う疑問が起きてくる、先に書いたアートとしてなら何の問題もないのだがデザインがお芸術し始めると色々と問題が起きてくる

デザインとアートの境目_b0057679_9332638.jpg左の新聞全面広告は今日の日付なのだが、今年に入ってから何故かデザイン?優先の何の広告かは読み込まないとわからぬものが増えている、右の第一三共ヘルスケア(株)の広告は読み込んでも意味不明で、周りの余白がこれまた意味がない、知的にかっこよく表現したかったのかもしれないがアンバランスでデザイナーの独善的な思いこみがスポンサーに勝ってしまったと言うより大手広告代理店の苦肉の策だったのか?(笑)

左の広告はさらに意味不明でレイアウトは切り抜きの箱づくり風にデザインされているが実際に作れる訳もなく、「MOTTAINAI」というコピーに賛同したあの問題の伊藤忠商事が世界初の循環社会型環境ブランドとして展開するらしいが、厚かましさにもほどがある、このキャッチフレーズで何をしようとしているのだろうか?今まで商事会社としてさんざん開発途上国(適切な言葉ではないかもしれない)を荒らし回ってきた罪滅ぼしだろうか?しかしそんな経営ではすぐに会社はつぶれるのは目に見えているので単なるイメージづくりにすぎない

愛知万博を最大限に利用しまくったトヨタと同じで、環境対策と言うアプローチと同じでトヨタ自身はエコとはまるで無縁の会社である事には変わりない
by PUSH-PULL | 2006-03-31 09:39 | アート・デザイン | Trackback | Comments(0)

珍しく我が家のマイマイが甘えに来た、正式名は「シャー・アズナブール・マイマイ」と申します


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