大阪駅西口から地下鉄四つ橋線に通じる地下通路の両側に描かれている、長さ50メーターほどの壁面一杯に色々ロケーションの騙し絵が描かれているのだが、無機質な通路を歩くよりはずっと楽しませてくれる
以前にナンバの名画の模写シリーズを取り上げたことがあるが、こちらは絵画と言うよりも壁画に近い、普通こういったディスプレイは一度創るとずっとそのままなのだが、梅田地下通路の場合は微妙に絵が変わっている、1面が企業の媒体に使われたりしているのだがチャンとフォーマットは守られ違和感なく宣伝するあたりがちょっと驚きである
観られた方は判ると思うが日本人感覚の絵ではない、丁寧に描かれているのだが人物が微妙に稚拙なところが不思議で、これだけのテクニックがあるならもっとリアルに描けると思うのだが・・・
描かれるテーマもシュールリアリズムの流れをくむ騙し絵で「うむ!」と観るたびに唸っている、すぐ傍の西梅田へ続く通路などは味も素っ気もないだけに余計に目立つ
長い直線の地下通路は苦手である、まず何かの時の隠れる場所が見つからないのは一種の防御本能を呼び覚ます、大阪駅北側からスカイビルへ続く内外通路で1対1ですれ違う場合は急に意識をし始め、ましてや向こうからやってくる人が若い女性だとあらぬ妄想が頭の中を駆けめぐり呼吸困難でその場にぶっ倒れそうになる、現在はこの通路も盛況になり体に悪い状況は生まれることもないので安心してすれ違えるようになりました
でも。空きスペースは広告か、そのままか、落書きに汚されるかだと無意識に思い込んでいた自分に気づいたことが一番の驚きでした。