白日夢

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泉鏡花も
朝起きると部屋は静まりかえり何時も聞こえる遠くを走る電車の音が聞こえない・・・

混んだ電車でタイミングよく空き席を見つけ腰を下ろした途端、先ほどの打ち合わせの緊張感からの開放感からか昨日の残業のせいかついウトウトとしてしまった、目を覚ますと先ほどまで廻りにいた人達が何処で降りてしまったのか誰もいない、電車はゴウゴウと走り続けている「ここは何処なんだろう?」

白昼の街で誰もいない風景を見ると一瞬デジャビューに囚われる、不思議とそんな自分を冷静に見つめる第三者的な自意識が必ずあり、そしてその関係について考える思考はまた別に存在する

大分前になるが仕事で金沢の泉鏡花記念館の仕事に加わる機会があった、今まで泉鏡花を真面目に読んだことはなく彼の小説を読むのは始めてと言っていい、意識的に避けていたのは私の好きな社会派でなく流行小説あるいは大衆小説だったからかも知れない

b0057679_9201983.jpg記念館のジオラマで取り上げられたテーマが「龍潭譚」、子供と美しい女とのこの世のものならぬ不思議なお話だが、泉鏡花の世界はえもいわれぬ妖艶で非現実の時間軸を織りなしている、小説の中でキーワードとなるのがハンミョウと言う昆虫である玉虫に近い色だが私は直接まだ見たことはないが見事な色をしている

読み始めるとなんだか思春期の子供の忘れてしまった心を想い出させるのが不思議、ソシュールがアリスをテーマに考えた概念の問題に通じるところがあるのではないだろうか

いつもならこの同じ時間同じ場所なら沢山の人が行き交っているのに誰もいない、現実か白日夢なのか思考が入り乱れクラクラし始める

一瞬にして人が現れいつもの日常に戻ってしまったとき、先ほどの感覚だけは私の体にずっと残された
(ハンミョウの写真はWEBから無断で拝借させて貰いました)
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by PUSH-PULL | 2005-06-29 08:56 | 写真 | Comments(0)

ご近所ののらら、なかなか可愛いですな


by PUSH-PULL