先月に引き続き2月も成瀬監督作品、1962年に公開された「放浪記」で主人公の芙美子をあの高峰秀子が演じている、シナリオが良いのか凄い映画に仕上がっている
何度も映画化されるほどの小説で、森光子の舞台でも有名ですが、この映画の一年前に森光子の舞台が始まっていたのを調べて初めて知りました
林芙美子の自伝的小説で、お話は行商の娘として育った芙美子がカフェの女給などをしながらもひたすら詩と散文を書き続け、最後に作家としてデビュー
彼女が惚れる男性がみな男前だが駄目人間の代表みたいな男ばかりで苦労する、周りの役者東宝を代表するスターがずらりで、見た顔ばかりでびっくり、たとえば
男前が、中谷昇と宝田明、お母さんが田中絹代、エエ男が加東大介と小林敬樹、作家仲間を草笛光子・伊藤雄之助・加藤武・・・ちょろっと多々良純に菅井きんに名古屋章に橋爪功てなあんばい
放浪記は読んだこともなく話を知らなかったのですが、林芙美子って凄い人生を送ったことだけは確かです
浅野潜さんの話だと、高峰秀子はわざと美人に映らないように演技したそうで、それが年と共にだんだんと美しくなっていくのが素晴らしいのであります、この映画の時が38才
子役から映画に出ております、二十四の瞳など名作が一杯、下に彼女のブロマイド写真をネットで見つけたアップしたが、上の写真とは別人でございます、さすが女優、久しぶりに見応えのある映画に出会いました