イングリード・バーグマンはアメリカの聖女呼ばれていたらしいが、スエーデンとドイツ人のハーフ、ケーリー・グランドはイギリス生まれで、監督のヒチコックもイギリスなのだが、映画はアメリカ
考えれば第2次世界大戦のお陰でヨーロッパの学者に音楽家、アーティストに俳優とあらゆるジャンルの人がアメリカに移住、戦後のアメリカの文化や技術の興隆はその影響が大かも知れません
と言うことで今月の「浅野潜さんと映画の楽しむ会」は、1946年の「汚名」、さすがヒチコック、良くできた映画でハラハラドキドキで一分の隙もございません
バーグマンは「誰がために鐘は鳴る」で大好きになった女優、アメリカのスターのように濃くないのがよろしい、他にもハンフリー・ボガードとの競演のアメリにも有名な「カサブランカ」を始めヒット作が一杯です
映画の方はナチのスパイだった父を嫌い、父親が亡くなった後アメリカのスパイとして働くことになるのだが、それを仕掛けるのが男前のFBIのケーリー・グラント
ドイツのスパイ達が扱っていたのがアルゼンチンで見つかったウラニウム鉱石という、意外と今にぴったりの話しなのだが、ウラニウムの鉱石をワインのボトルに入れて、地下のワイナリーに保管していたのが不気味と言うか不思議
ワインのボトルに1934年のラベルがあったのだが、この映画は‘46年の戦後、と言うことはヒチコックは広島原爆を知っていたことになるのだが
浅野さんから戦後の大阪にあった外国映画会社の話しがあり面白かった、占領時儲けた金をアメリカに送ることが出来なかったらしく、配給会社は中之島にビルを建て試写室をを始め、ワーナー、21世紀フォックス、パラマウント、MGMが同じビルに入っていたとか、洋画を見るとき最初のタイトルバックが印象的でしたなあ
この汚名はRKOというラジオ会社が配給、この頃はタイトルバックが無かったみたい、先の4つの配給会社と並びビッグ5と呼ばれていたそうな、映画担当の記者達は試写会の後映画配給会社によって何時も飲んでいたとか、おおらかな時代ですなあ